不動産屋と金融機関との実際の関係について

 不動産屋(不動産仲介業者・不動産会社)と金融機関との関係には、現実的な協力関係もあれば、都市伝説的に語られる側面もあります。

 以下に、事実ベースの構造と、噂や都市伝説として語られるものを分けて紹介します。

■現実の関係

1. 住宅ローンとの連携

 不動産屋は、物件を購入したい顧客に対して、提携している金融機関の住宅ローンを紹介することが多いです。

 提携ローンに申し込めば、手続きが簡素化されたり、金利優遇が受けられることもあります。

 逆に、金融機関も不動産屋に対して「ローンの顧客獲得」を期待しています。

2. 審査への影響

 不動産会社によっては、金融機関の「ローン審査通過しやすい属性」を理解していて、事前にその基準に沿ったアドバイスをしてくれることがあります。

3. 収益の一部としての紹介料(バックマージン)

 金融機関から不動産屋へ、住宅ローンの紹介による手数料収入が発生することもあります(※違法ではなく、正規のビジネス)。

■都市伝説・噂話

1. 「落とし物件」への誘導とキックバック

 銀行との癒着により、不動産屋が「なかなか売れない物件」を紹介し、成約すれば双方に利益が入るといった利益供与の噂があります。

 実態としては、業者同士のネットワークで物件を回すことはありますが、「癒着」とまでは言えないでしょう。

2. 審査通過の裏技があるという噂

 一部では「この不動産屋を通せば、ブラックリストでもローンが通る」といった話もありますが、これは都市伝説の域を出ません。

 金融機関のローン審査は基本的に厳格です。たとえ業者が情報を「見せ方で調整」したとしても、与信情報そのものを誤魔化すことはできません。

3. 不動産屋と地銀の「枠組み営業」

 「○○不動産でを買うなら、△△銀行が3,000万円までなら無審査でOK」というような都市伝説が時折語られますが、これも実際には事前審査を要します。

 一部、法人向けなどで「枠組融資」があるのは事実ですが、個人住宅ローンには一般的ではありません。

■補足:よくある勘違い

誤解されがちな点実際のところ
不動産屋が審査を通してくれる審査は金融機関の判断であり、不動産屋は助言できる程度
提携ローン=最安金利他行の方が安い場合もあり、比較は必須
銀行と不動産屋はグル両者はビジネスパートナーではあるが、癒着ではない

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