不動産の相場を自分で調べる3つの方法
⓵レインズマーケットインフォメーション
⓶土地総合情報システム
⓷不動産ポータルサイトの事例
⓵レインズマーケットインフォメーション
レインズマーケットインフォメーションとは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理する不動産流通標準情報システムのことです。
条件別に、インターネットから不動産取引情報を閲覧できます。
【レインズマーケットインフォメーションで指定できる条件】
建物種別(戸建て・マンション)
都道府県
地域・地域詳細
沿線・最寄り駅・駅からの距離
単価
専有面積
築年数
間取り
成約時期
用途地域
なお不動産流通機構が運営・管理されているサイトに「レインズ(REINS)」があります。
レインズは「不動産仲介会社」専用のサイトであり、レインズマーケットインフォメーションとは異なります。個人でアクセスしても不動産の相場を調べられませんので注意してください。
~レインズマーケットインフォメーションで相場を調べる手順~
1.相場を調べたい建物種別・都道府県・地域を選択する
「レインズマーケットインフォメーション」トップページへアクセスし、検索したい建物種別(戸建て・マンション)の枠内で、都道府県と地域を選択し「検索する」をクリックします。
2.表示されるポップアップ画面で「OK」をクリックする
1で「検索する」ボタンをクリックすると「レインズマーケットインフォメーションの情報を取引の参考にする場合の注意」が記載されたポップアップが表示されます。内容を確認し、「OK」をクリックします。
3.「検索結果」ページから相場を確認する
検索結果ページでは、間取りや築年数などの「追加検索条件」を指定できます。指定した条件の取引情報は、ページ下部の「取引情報一覧」に表示されます。相場を調べたい不動産と同様の条件を指定し、似た特徴を持つ物件の取引情報から相場を把握しましょう。
⓶土地総合情報システム
国土交通省が運営する「土地総合情報システム」では、実際に取引された不動産の価格や全国(標準地・基準地)の公示価格・都道府県地価調査価格を検索できます。
公示価格や都道府県地価調査価格は、不動産鑑定評価に基づいて算定される「公的な土地の価格」です。不動産の相場は、これらの価格を基準にして算定されています。
【土地総合情報システムで実際の取引価格を調べる手順】
1.「不動産取引価格情報検索」をクリックし、条件を指定する
土地総合情報システムにアクセスし「不動産取引価格情報検索」をクリックします。表示された画面で相場を調べたい時期・不動産の種類・地域を指定し、「この条件で検索」をクリックします。
2.表示された地図から取引価格を調べたい地点をクリックする
1にて、地域をプルダウンで選択した場合は、指定した条件に合致する不動産取引価格情報の一覧が表示されます(1にて地域を選択した場合、ここで操作は終了です)。
地域をマップから選んだ場合は、選んだ都道府県の地図の取引価格を調べたい地点(青四角)をクリックすると、不動産取引価格情報(吹き出し)が表示されます。
3.詳細な取引価格情報を確認する
2で表示された吹き出しの「詳細表示」をクリックすると、調べたい地点の取引価格情報を確認できます。
【土地総合情報システムで公示価格を調べる手順】
1.「地価公示都道府県地価調査」をクリックし、都道府県を選択する
土地総合情報システムにアクセスし「地価公示都道府県地価調査」をクリックします。表示された画面で相場を調べたい都道府県を選択します。
2.相場を調べたい地域と検索条件を選択する
1で選んだ都道府県から地域を選択し、検索条件を指定します。調べたい不動産に応じて、地価公示や都道府県の地価調査、土地の用途区分などを選択し「検索」ボタンをクリックします。
3.「検索結果表示」ページから公示価格を確認する
検索条件に該当する公示価格が表示されたら、各項目の「価格(円/㎡)」欄で公示価格や都道府県地価調査価格を確認しましょう。地価情報の詳細は「詳細を開く↓」をクリックして確認できます。
なお「土地総合情報システム」で確認できるのは、不動産の売買を行った方の「アンケート結果」に基づいた価格です。適正な相場とは限らないため、ほかの方法もあわせて調べるようにしましょう。
⓷不動産ポータルサイトの事例を見る
不動産ポータルサイトでは、過去に取引された不動産の情報が掲載されています。売却予定の不動産と近い条件で検索することで、大まかな相場を把握できます。
相場検索時の条件は、以下の点に留意して指定しましょう。
・地域
市区町村の単位で選択します。不動産の数が多い市区町村は地域を絞ることで、より適正な相場を検索できます。
・沿線・駅
生活の基盤となるような主要駅のあるエリアでは、沿線・駅が価格を左右することがあります。最寄り駅だけでなく、隣接するエリアの駅も検索対象に含めましょう。
・駅からの距離
駅からの距離は立地に関わる大切な項目です。都市部のマンションなど立地に左右されやすい不動産は、駅からの距離が徒歩5分異なるだけで価格に差が出ることもあります。
・面積
売却したい不動産の専有面積と近い面積を指定します。同じ広さの条件を指定できないときは、不動産の「平米単価」や「坪単価」を算定してから、売りたい不動産の専有面積とかけて、おおよその相場を調べることもできます。
・築年数
1年単位で指定できない場合、5年単位で売りたい不動産の築年数と近い築年数を指定します。
・その他
戸建ての場合、建ぺい率や容積率を入力すると、より適正な相場を調べられます。
また、物件広告を掲載している不動産ポータルサイトでは、売りに出されている不動産の価格をチェックできます。
上記と同様に、自分が売りたい不動産と似た条件の物件を検索し「似た不動産がいくらで売りに出されているのか」を確認しましょう。その際は「売りに出されたばかりなのか」「売りに出した後、値下げた価格なのか」といった違いに注意が必要です。
マンションは市場価格の見極めが難しい不動産です。
より適正な相場を知るには、専門家の意見や実際の査定情報もあわせてチェックすることをおすすめします。
不動産の相場=売れる金額ではない
自分で調べて分かるのは過去の取引価格です。売りたい不動産と同じ条件だとしても、取引を行う時期の需要と供給のバランスによって、売却金額が異なることを知っておきましょう。
また「一般的な中古物件か」「リノベーションされた中古物件か」によっても、価格は異なります。不動産が「いくらで売れそうか」知りたいときは、専門家の調査による相場を知ることが大切です。
ただ、事前に相場を把握しておくことは、不動産仲介会社の見積もりを比較するために欠かせません。自分で調べた不動産の相場は「参考」とし、実際に売却するときは不動産仲介会社に査定を依頼するようにしましょう。
まとめ
不動産の相場を事前に自分で調べることで「相場と査定価格の差」を比較できるようになります。また、信頼できる不動産仲介会社を見極めることにも繋がります。
自分で調べた相場と不動産仲介会社の査定に大きな差が見られたときは「理由(根拠)」を確認し、担当者の説明や対応を比較してみましょう。
また、うえくぼ不動産事務所ではお客様のご意向を大切にしながら価格を決定致しますので、何でもお気軽にご相談ください。心より価格査定のご連絡をお待ちしております。